ひらめきはどこから来るのか [読書]
著者の吉永さんは、理学部数学専攻を卒業された後、文学部哲学科を卒業されている。参りますねぇ、こういう人は。今はフリーランスのサイエンスライター+大学の先生をやっているようですが、頭いいんでしょうねぇ。
7つの章がありますが、連載したものの加筆訂正なので、共通するテーマは「考える力はどこからくるか」ということですが、それぞれの章の話題は独立しています。第2章で言及されている”ソーカル事件”に関する話は結構難解ですが、それ以外はサクサク読めることは読めます。
面白かったところはたくさんありますが、
・ ヒトの学名が「ホモ・サピエンス・サピエンス」だとは知らなかった
・ 「情報糖尿病」という言葉は面白い。大量の情報や誤報流入してきたとき、私たちの脳はそれを捨てる術を知らない・・・うーむ、そうだ
・ 「医食同源」という言葉はいかなる中国の古典にも存在せず、戦前の我が国でも聞かれることのなかった言葉だったなんて・・・
・ 現代の若者の心性である「みんなと同じ個性」に関する解釈・・・『孤立を怖れて連帯を求めず』というのは、ホントおかしいよねぇ。
たまたま今日は茂木健一郎さんの話を聞いてきたところだったから、なんかタイムリーに本を読んだなという感じでした。
大学院の指導教官である、五島先生に勧められて借りた本です。
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