2017年6月の読書 [読書]
今月は、結局4冊。
1 「スロウハイツの神様(上・下)」(辻村 深月) ★★★★★
キャラメルボックスが7月に上演すると知り、日経新聞文化欄で辻村さんのキャラメルボックス愛あふれる文章を読んでしまい、手に取りました。少しずつ読み始めたけど、下巻はもう一気読み。最後は、思わず”これ、すげぇ”とつぶやいてしまうほどでした。もう10年くらい前の作品ですけど、読んでいないなんてもったいないと思います。もちろん、響く人、響かない人は分かれるのでしょうけど。
赤羽環、チヨダ・コーキ、狩野壮太、長野正義、森永すみれ・・・
戸田書店静岡店で購入。
2 「行為のデザイン」思考法(村田 智明) ★★★
行為のデザインとは、人の行動に着目し、改善点を見つけてより良く、美しくしていこうとする手法。当たり前といえば当たり前だが、”デザイン”の意味をわかりやすくしてくれる。
「デザイナーだけが考えるデザインは時代遅れ」、「もともと、デザインという言葉の語源はラテン語の「デジナーレ」で、計画を記号に表すという意味。言い換えると、問題を見つけ、それを解決するプランを立て、分かりやすい形にして伝えるということ」、「ソーシャルデザインで期待されているのは、経済原理にかなう仕組みの中で持続可能な営みを実現すること」などデザイン思考の説明にも使える言い回し。そして、アフリカで蚊帳を寄付した話はわかりやすい。きっかけはいいかもしれないけれど、雇用を生まない、そのときだけの無責任な寄付がもたらす悲劇。
第5章はワークショップの開き方について書かれているので、そこは興味薄いので飛ばし読み。
Amazonで購入しました。
3 「V.T.R」(辻村 深月) ★★★★
「スロウハイツの神様」の中で、チヨダ・コーキのデビュー作とされていた小説。たしかに、これは「スロウハイツの神様」の上巻を読んで下巻の前に読むとちょうどいいかも。比較的短い小説ですし、すいすい読んでいったおおっ!と。ティーとアール、そしてS、J、A、ドクター、ベロッチ。
Amazonで購入しました。
4 「敵の名は、宮本武蔵」(木下 昌輝) ★★★★
今回の直木賞候補作。木下さんの小説は「宇喜多の捨て嫁」以来。宮本武蔵を巡る連作短編集ですが、これも大変面白い。史実が不明な点を作者の想像力が面白いストーリーを作っています。
武蔵の父、宮本無二、その友人であった本位田外記、弟子となった青木条右衛門、武蔵と対決した吉岡源左衛門、そして武蔵、小次郎など。なかなかである。
市立図書館で借りました。
共通テーマ:本
コメント 0