花のさくら通り (荻原 浩) ★★★★ [読書]
荻原さんの新作は、とても荻原さんらしい作品。こういうのが好きだなぁ。
舞台は都心から外れた街の「さくら通り商店街」。ここに、石井社長以外は社員3名(杉山、村崎、猪熊)の小さな広告制作会社「ユニバーサル広告社」が移転してきた。経費削減のために借りた場所は、お菓子屋「岡森本舗」の2階。お菓子屋を継いだ、岡森守からの依頼を受け、杉山たちは商店街の「さくら祭り」のチラシ制作を試みる。
さびれた商店街「さくら通り」とその一角ではあるが若者が新規開業している「桜ヶ坂」。杉山たちの提案をきっかけに、なんとかこの街の商店街を活性化させたいと考え始めた店主たちと商店街の役員に連なる老害たち。デフォルメ感はあるが、地方にはこういう構図はいっぱいあるね。面白い小説だと思います。
キャラもいい。光照と初音ちゃん。そして、杉山と離れてしまった愛娘の早苗ちゃんとの葉書のやりとり。
市立図書館で借りました。
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