風に舞いあがるビニールシート (森 絵都) [読書]
「いつかパラソルの下で」がよかった森絵都さんの新作。直木賞候補にもなりましたね。
タイプの違う、6つの短編。正直なところ最初はイマイチだなぁと思って読んでいました。「永遠の出口」や「いつかパラソルの下で」に比べるとね。瀬尾まいこさんの「強運持ち主」(連作短編)を読んだばかりだったから物足りなく感じたのかもしれませんが。こちらはこちらなりの良さがあるのかもしれないけど、僕にはわからなかったということでしょう。
「器を探して」(プティングに合う美濃焼の器を探しながら、自分の人生を見つめなおしている女性の話)、「犬の散歩」(犬の保護団体のボランティアの費用を稼ぐためにホステスとして働く主婦の話)、「守護神」(文学に詳しすぎる社会人大学生と代筆屋と呼ばれる女性の会話)、「鐘の音」(不空羂索観音をめぐる修復師の話)、「ジェネレーションX」(卒業10年後に草野球をやろうとする元球児たちの話)、「風に舞いあがるビニールシート」(国連難民高等弁務官事務所の東京オフィスで働く女性の話)の6つですが、後ろの二つはなかなか読み応えがありましたよ。これで直木賞かというと、う~んちょっとね。
図書館で借りました
共通テーマ:本
コメント 0