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「愛すべき愚か者」と「有能な嫌われ者」の活用 [大学院]

 大学院のレポートを作成するためにこの論文を読みました。結構面白かったので紹介します。これは、企業内の私的な人間関係が形成されていくプロセス、ならびに仕事のパートナーを選ぶ基準についての考察で、その中で特に、マイナス面を抑制し、プラス面を促す有効な方法について解説されています。
 職場内の人間関係は仕事を通じて形成されていくが、それは一部に過ぎず、業務の成否を左右するのは私的な人間関係であるという。人は、仕事の能力と好感度を基準に一緒に働く仲間を選別する。そして仲間は、「有能な嫌われ者」「愛すべき愚か者」「有能な人気者」「無能な嫌われ者」という四つのタイプに分けられる。当たり前だが、多くの人は「有能な人気者」と一緒に働きたいと思い、「無能な嫌われ者」とは働きたくない。では、「有能な嫌われ者」と「愛すべき愚か者」ではどうだろうか。実は、好き嫌いの感情は、一般に思われているよりも仕事上の人間関係に大きな影響を及ぼす。いわれてみれば確かにそのとおり。「愛すべき愚か者」を上手に活用することが、有効だと思います。もちろん、「有能な嫌われ者」の生かし方もあります。ただし、簡単に矯正できるような人間は、もともと嫌われ者にはなっていないはずであり、上司のコーチングにも耳を傾けない。有能な嫌われ者には、独立した仕事を与えるという適材適所を徹底させるしかないと思う。共同作業に加えると、まわりの人間が不快感を覚え、仕事の効率が落ちるよね。
 このように極めて当たり前のことが書かれているのですが、果たしてどれだけの組織がこれを実践できているのだろうか。また、誰が「有能な嫌われ者」で誰が「愛すべき愚か者」であるかを、上司が的確に判断できるかどうかが大きな問題ですよ。特に、上司が「有能な嫌われ者」である場合の組織は最悪!
 自分自身も「有能な人気者」(Lovable Star)になりたいとは思うのだが、それはなかなか難しいな。「無能な嫌われ者」にはなりたくないし、「有能な嫌われ者」にもなりたくないから、やはり目指すは「愛すべき愚か者」(Lovable Fool)ですね。

出典:「「愛すべき愚か者」と「有能な嫌われ者」の活用」(ティツィアーナ・カシャーロ&ミゲル・ソウザ・ロボ、松本京子・訳)『Diamond Harvard Business Review November 2005』


2006-02-06 15:47  nice!(3)  コメント(6)  トラックバック(0) 
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コメント 6

百合

私は・・・どれだろうかな?
by 百合 (2006-02-06 17:01) 

kage

有能な人気者のようですね。いつもNice!ありがとう!
by kage (2006-02-08 04:55) 

ゾウ

すごい!!まさに ゾウの言いたいこと!そんな感じです!
ゾウは 無能な嫌われ者 ですね。きっと!社内では。。。
うまく使われてます(^_^;)
by ゾウ (2006-02-09 15:18) 

kage

今日はまたネガティブですねぇ。無能な嫌われ者だったら、うまく使われることはないですよー。
by kage (2006-02-09 18:06) 

heart_warming_place

今晩は。
コメントありがとうございました。
素敵ですね!大学院でお勉強されているんですか?
私も行きたかったです…。能力があれば……(^^ゞ
「愛すべき愚か者」と「有能な嫌われ者」の活用を読ませて頂きました。
凄く勉強になりました。私はどっちかなぁ~と考えてしまいますね。
きっと…ですね(*^o^*)

また、遊びに来させて頂きま~す。レポート頑張ってくださいね!
いっっっぱい、応援しています!!!(*^o^*)/~
by heart_warming_place (2006-02-09 23:34) 

kage

>ringoさん
いっっっぱいの応援ありがとうございます(笑)。
大学院はとても楽しいですよ。仕事しながらというのは厳しい点も多いのですが、職場の理解もあるのでなんとかね。そのときの思い切りで入っちゃいましたが、それがとてもいい決断だったかなと思っています。ぜひ頑張ってください!
by kage (2006-02-10 22:48) 

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