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紀ノ国屋社長のお話 [雑記]

 読書記録が続いちゃったので、たまには違うことを。
 12月のことですが、高質スーパー紀ノ国屋の増井社長が大学に見えてお話をするというので、午後から休暇をとって聴きに行ってきました。
 紀ノ国屋は、明治43年(1910年)に当時としては珍しい果物専門店として開業し、地下に貯蔵庫を持つなど開業当初から品質コントロールには気を配ってきたそうです。残念ながら戦争中は良質な商品を供給できなくなったため休業したが、復活を期していたため屋号は売却しなかったという。
  戦後は進駐軍に対して青森のりんごを納めるところから再開し、農家と一緒になって生で食べられる清浄野菜を日本で初めて開発。お客の85%が外国人だったそうです。そして、昭和28年に日本初のスーパーマーケットとして現在の紀ノ国屋が開店しました。その後、昭和31年にはインストアベーカリー、昭和39年にはフランスからのナチュラルチーズの空輸など日本初の試みを続けながら少しずつ店舗を増やしていき、平成17年12月、新しい試みである地下鉄駅構内店舗「OMO紀ノ国屋」をオープンさせました(これでようやく10店舗目)。
 紀ノ国屋の特徴はその「こだわり」にあります。商品のトレーサビリティ(生産履歴)という点では、昭和49年にミートセンターをオープンさせる遥か前から生産者を指定しているそうです。パン、洋菓子、精肉、惣菜、加工肉、漬物、豆腐は自社工場で製造しており、中でもパンは毎日200種類をつくっている。フィンランドパンもあるそうです。繊維を多く含むので女性におすすめとのこと。アイスクリームやチーズも有名だよね。
 マーケティングの話もされていました。「One to One Marketing」です。多く買ったお客様には多くのサービス、紀ノ国屋の場合、わずか2.1%のお客様が22.6%の売り上げをもたらしてくれているそうです。
 インターナショナル店はいまは仮店舗ですが、2008年秋に新店舗がオープンします。複合施設の中心としてワンフロアで400坪。この店を中心に、「世界の類のない食品専門店を目指す」のが紀ノ国屋の今後の目標とのこと。メンバーズカード、ロゴの刷新、OMO紀ノ国屋などがそういう流れなんですね。
 紀ノ国屋のすごいところは、変化をしながら創業以来の品質第一主義というこだわりを続けているということですね。しかも、その「品質」という言葉には、売り物の品質、サービスの品質、そして従業員の品質があるんですよ。

  実は、増井社長のお話を伺う前、東京へ出かけたついでに青山の紀ノ国屋インターナショナル本店(仮店舗)と地下鉄銀座線表参道駅構内にオープンしたばかりのOMO紀ノ国屋で買物をしてみた。本店は仮店舗ということもあり少し手狭ではあったが、商品は「いいもの」に対するこだわりを感じさせるものであったし、店員の接客もさすがは紀ノ国屋と感じさせるものであった。残念ながら、静岡市内ではお目にかかれない接客態度である。OMOは駅構内ということもあり、惣菜、クッキー、ワインを中心とした手軽に買って帰れる品ぞろえであった。立地環境を考え、そして親しみやすい紀ノ国屋が演出されていると感じられました。
  紀ノ国屋や成城石井、フードストアアオキなどの高質スーパーは、やはりまた来たいなと思わせるものがありますね。価格設定はやや高めであり、我々庶民にとっては厳しいですけど、「安全・安心」を求める時代にあって食の安全を考えると、こだわりと変化を持つ高質スーパーは必要だし、支持され続けていくでしょう。是非、静岡市にも進出してもらいたいですよ。増井社長にそういったら、「しずてつストアさんに怒られますから」っておっしゃってました(笑)。ちなみにOMO紀ノ国屋の"OMO"って何ですかって聞いたら、「おもてさんどうの”おも”」だそうです。な~んだ。


2006-01-11 01:12  nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
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ゾウ

商品のトレーサビリティ は 今では当たり前のように 皆が口にしますが、こんな昔から 実施していたなんて!
さすが紀伊国屋さんですね。
ゾウもこの講義 聞きに行きたかったなあ。。。
by ゾウ (2006-01-13 00:28) 

kage

えーと・・・「紀ノ国屋」です(笑)。こちらが文左衛門の流れで、本屋とは関係ないようです。
それはともかく、活きのいい企業の話は面白いですね。いろいろ聞いてきた話をまたUPしますからよろしく!
by kage (2006-01-13 07:57) 

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