吉原御免状 (隆 慶一郎) ★★★★ [読書]
名作といわれる、隆 慶一郎さんのデビュー作。”なぜ、いまごろ”というと、あらためて「隆 慶一郎全集」という形で発刊されたからであり、いつかは読まないとと思っていたからです。昔、静岡新聞の夕刊に連載されていた「影武者 徳川家康」がとっても面白かったことを憶えています。
肥後の山中で、宮本武蔵に育てられた松永誠一郎は、武蔵の死後も遺言により山中に留まり、26歳にして江戸に出て、吉原の庄司甚右衛門を訪ねる。ところが、甚右衛門は武蔵の死よりも1年前になくなっているという。幻斎という老人と出会い、吉原について知り始めた誠一郎は、”殺気”を感じて・・・。
「無縁」「公界」に生きる”くぐつ”たちと幕府・裏柳生の対決をベースに、吉原のことも詳しく描かれています。関ヶ原以後の徳川家康は影武者だった、天海僧正は明智光秀だった、などというのもなかなか興味をひかれます。やはり、一度は読んでおくべき作品ですね。
市立図書館で借りました。
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