くまちゃん (角田 光代) ★★★★ [読書]
角田さんの新作。簡単に読める恋愛短編集だなと思って読んでいたのですが、これ、結構深みがある人間成長を描いた短編集でした。 表題作を含め7つの短編、すべてが恋愛、しかもなかなかうまくいかない恋愛を描いています。「くまちゃん」では苑子と英之、「アイドルでは英之とゆりえ、」「勝負恋愛」はゆりえと槇仁、「こうもり」は槇仁と希麻子、「浮き草」は希麻子と久信、「光の子」は久信と文太と苑子、「乙女相談室」はこずえと徹、そしてユリエ。
「くまちゃん」にふられてしまった苑子は、「光の子」の中で次のように言う。”・・・私はもう知っているんだもの。地味とかみみっちいとか、キャリアとかお給料とか、人生になーんにも関係ないんだって。なりたいものになるにはさ、自分で、目の前の一個一個、自分で選んで、やっつけてかなきゃならないと思うの。・・・”
意外と面白かったのでお薦めです。
市立図書館で借りました。
2009-06-08 03:14
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